こんにちは。 今日は「AMH1未満でも人工授精で妊娠できた」という、私自身の体験を書いてみようと思います。
妊活を始めたばかりの頃、私が最初にショックを受けたのが、**AMH(卵巣年齢)**の数値でした。
🦢 私のAMHは「0.79」だった
不妊治療専門のクリニックで検査した結果、AMHは「0.79 ng/mL」。
その当時の話はこちら。▶[AMH1以下だった私。先生に言われたこと・感じたこと]
それまでAMHという言葉すら聞いたことがありませんでした。
先生に指摘され初めて知った自分の卵巣年齢。
35歳という年齢でこの数値。ネットで調べれば調べるほど、
「体外受精じゃないと無理かも」
「もうすぐ閉経しちゃうの…??」
と、とても不安になりました。
ただ、当時はまだ不妊治療クリニックに行き始めてすぐのことで、
自分が不妊症なのかすら分かりませんでした。
夫婦で話し合い、まずは人工授精(AIH)を数回チャレンジしてみようということに。
🩺 人工授精(AIH)に踏み切った理由
正直、年齢やAMHの値を考えれば、体外受精(IVF)に進んだ方が確率は高いと分かっていました。
でも当時、妊活を始めたばかりの私にとって体外受精は、心理的にも経済的にもすごくハードルが高かったです。
先生曰く、人工授精で妊娠する人のうち80%は3回目までに妊娠するとのこと。
逆に、5〜6回挑戦してダメなら、ステップアップしたほうが良いと。
私は2024年12月に卵管造影検査も受けたのですが、
激痛だった卵管造影検査についてこちらの記事をごらんください。▶[卵管造影検査は本当に痛い?体験談と当日の流れ・注意点まとめ【35歳妊活】]
不妊治療クリニックの先生から、卵管造影検査後の半年間は妊娠しやすい、ということを教えてもらいました。
卵管に造影剤が入ることで、卵管の通りがよくなり、精子が通りやすくなる
→ 妊娠しやすくなる
んだそうです。
・いきなり体外受精をするのはハードルが高い
・卵管造影検査後のゴールデンタイムに挑戦してみたい
・できるだけ自然に近い形で妊娠したい
というような思いから、人工授精に挑戦することを決めました。
人工授精の流れ
人工授精は、排卵日にあわせて精子を子宮内に注入する方法です。
そのため、排卵日を正確に予測することがとても大切なんだそうです。
実際私は、3回中2回、1回目と3回目の人工授精はすでに排卵済みでショックでした…。
それでも、「排卵直後だから大丈夫」という先生の判断で人工授精は実施しましたが、本当は排卵直前のほうがより可能性は高いそうです。
排卵日を特定する方法は、
- 超音波検査(卵胞チェック)
- ホルモン採血(LHサージやE2値など)
- 自然周期 or 排卵誘発剤(クロミッドやHMG注射)使用
が一般的には多いようですが、当時私の通っていたクリニックの場合は、血液検査がなく、超音波検査で大きさを確認してもらうのと、指定された時刻に鼻スプレーを自分で打つ(排卵をコントロールするお薬)でした。
※NACでその話をすると、「超音波のみでは排卵日は分からない。排卵日が合ってないかもしれないね。」と言われてしましました…!
人工授精当日の流れ
排卵のタイミングにあわせて、指定された日に来院し、クリニックにて人工授精を行います。
基本的には以下のような流れでした。
- 夫が精子を採取(自宅 or 院内)
- 精子を洗浄・濃縮処理(1時間ほどかかります)
- 細いカテーテルで子宮内に注入(所要時間は数分)
- 5分ほど安静にして終了
痛みは個人差ありですが、私は軽い生理痛のような感じで、我慢できる範囲でした。
人工授精自体は本当にあっという間で、すぐに終わります。
人工授精後の過ごし方
- 普段どおりの生活でOK(無理のない範囲で)
- お風呂・運動も特に制限なし
- 抗生物質を処方される
妊娠判定は、約2週間後に生理が来なければ、自宅で妊娠検査薬をやるように言われました。
費用の目安
- 1回あたり1〜3万円程度
体外受精より全然お安いですよね!
経済的にも身体的にもあまり負担は感じないので、すごく気軽にできました。
🤰 3回目のAIHで…陽性反応!!
1回目、2回目は陰性でした。実は、人工授精の妊娠率ってあまり高くないんですね。
1回の妊娠率が、自然妊娠が5~10%なら、人工授精なら10~15%という説明を受けました。
個人的には、それでも自然妊娠より少しでも可能性があがるなら、やってみる価値はあると思います。
「なかなか難しいな…やっぱり体外受精に進まないと。」 とあきらめかけていた3回目の人工授精。
しかも、前述したようにすでに排卵済みだったし。
あまり期待しないようにしていました。
それでも期待は捨て切れず、本心では期待大だったかもしれません。
人工授精実施日から12日目。 気になりすぎて、トイレの中でひとりでこっそりフライング検査。
「ああやっぱり今回もダメかな……」 「……ん!? ちょっと待って!!!」
なにやら、超〜〜〜うすく線が見えたのです。
ライトで照らしたり、角度を変えたり……一人であれこれしました(笑)
でも何かの間違いかも?と思うくらいの極薄線。
モヤモヤした日々をなんとか我慢して、さらに5日後、人工授精実施日から17日目。
今度は夫のいるときに検査をすると――
はっきりと線が!!!
手が震えました。本当に本当に嬉しかったです。
それまで何度も妊娠検査薬を試してきましたが、2本線を見たのは初めてでした。
震えながら夫に見せると「これ本当に? これって薄くないの? これは陽性なの?」
まさかの、めちゃくちゃ疑われました(笑)
夫が疑うので、2日後にもう一度検査。
この時にはもうくっきり。俗にいう、逆転現象が起きていました。
「よし、来た!」
そう確信しました。
それでもまだ、子宮外妊娠などの可能性があるので、舞い上がりすぎず、喜びをかみしめていました。
不妊治療クリニックに電話すると、「生理予定日の1週間後に来てください」とのこと。
ちょうど生理予定日に電話したので、そこから1週間。
ほんとに眠れないくらいソワソワしていました。この1週間、本当に長かった……。
🌱 妊娠=ゴールではないことを知った
人工授精で妊娠できた―― それは確かにひとつの「希望」でした。
でも、妊娠を継続することの難しさをこのあと知ることになります。
このとき授かった命は、残念ながら稽留流産というかたちでお別れになりました。
でも私は今でも、「人工授精でも妊娠できた」ことが大きな希望になっています。
流産した時の話は、こちらの記事で詳しく書いています。▶[流産を経験して、泣いて、また立ち上がるまで]
📝 振り返って思うこと
AMHが低くても、人工授精で妊娠できる可能性はあると思います。
体外受精に進むかどうかは、年齢・体の状態・パートナーとの状況など、いろんな要素で変わってくると思います。
あの時に体外受精を選択せずに人工授精を選んだことに、後悔はありません。
誰かの希望につながるように、この体験をここに残しておきます。
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